離れて見紛う月と星

月も太陽も存在しないそんな朝。 何を頼りにこの時間は成り立っているのか。 街灯の人工的な明かりだけが無機質で堪らない。 いずれにしても明かりは必要だ。 徐々に顔を覗かせてくる朝日が眩しい。 朝焼けと夕焼けに張り付く感傷の違いはなんだろう。 何処…

モラトリアム人生

雨天でも止むなく決行する生活に 拭えない湿っぽさばかりが纏わり付く。 常時稼働するエアコンが僕の自尊心を投影し 早くも出番を失った扇風機が そっぽを向いてうらぶれている。 色々あった、の一行で済まされるライフイベント。 なるようにしかならない。 …

二日酔いは地続き

朝日の早朝覚醒。 もう少しゆっくりと休んだらいいのに と、布団を被る午前6時。 二日酔いの倦怠感に毎日は地続きだと痛感する 5月5日、こどもの日。 遮光カーテンに濾過される陽光を浴びながら 惰性に身を任せて秒針を追う。 せめて光合成でも出来れば社会…

再燃

何だかんだ2ヶ月放置していたブログ。 惰性に身を任せすぎていた。ほとほと。 早朝より昼食の買い出しに出る。 休日のためか開店したばかりなのに混雑していた。 忙しなく鳴り響くスーパーのレジ打ち音。 生活習慣も改善しない幕の内弁当。 全くもって堕落し…

物憂げな瞳の一瞥に似ている

夜勤明けの朝。 アラームに対抗する睡魔は僕にとっては一種のメシアで 特にすることもないだろうと託けて 責任転嫁して再入眠に至る午前9時。 可燃ゴミの日に現れる烏合の衆。 ゴミを漁る烏は僕らにとっては有害で 後片付けをしないという僕と似ている部分を…

せっかくならば自堕落に

気が付けば2月。 ポケモン廃人と化した1月末にはすでに 秋風が吹き立っている。 疎かにしていた日常生活を取り戻すべく 7時に起床する夜勤明け。 今日は目にかかるほどに伸びた髪を切りに 美容院へ。 襟足を残して欲しいという注文とは裏腹に ばっさりと切り…

そのままで良かった

徐々に明るく色付く朝。 休日にアラームは不要。 ベッドから弾き飛ばされている布団を拾い しがみついて再び寝入る8時過ぎ。 距離感。 上手く取るにはどうしたらいいだろう。 あれこれと思案しながら 淹れ立てのカフェオレで舌を焼く。 甘い物は憎めないから…

月光の行水

仕事終わりの夜更け。 一線を画す一線が歪んで 昨日と今日との曖昧な境界線をなぞる。 深夜のコンビニは見るからに閑散としていて バックヤードには店員が居るんだろうけれど 会計はセルフサービスで 店内には機械的な音声だけが鳴り響く。 残月は白々しく雲…

自分の価値を時給換算

急遽休日が出勤へと変わった日。 時間でお金を買っているという感覚が アルバイト時代の時給換算を彷彿とさせる。 月収でしか給料を換算出来なくなってからは 金銭感覚が狂ってしまった。 学生の頃は料理一品を注文するに際しても 何時間働いた分の金額だと…

背伸びをしていた面影に届かないまま

夜勤終わりの高揚。 解放感が心地良いのは分かるが 多弁的な先輩の無駄口にはどうも辟易してしまう。 晴天に張り付いた残月の白々しさが 時々雲隠れをする。 不眠症の月。寝ぼけ眼でおやすみ。 アラームで起きる13時。 時間に追われる焦燥感も空回りばかりで…

丁寧に生きたい

朝からシャワーを浴びる休日。 流れる温水の安寧。 浴室は寒気を纏い シャワーから出るタイミングを逃してしまう。 奮発して購入した高価なシャンプーが 残り半量を切って震えている。 退浴後の化粧水。 彼女が毎日使っているので 見よう見まねで使っている…

溶けゆく粉雪に体温を知る

夜勤明けの朝。 疲労から生まれる高揚感は当てにならない。 それに伴う空腹感も決して当てにはならない。 空腹感を頼りに立ち寄ったコンビニでは 「いくらでも食べられる」といった 空っぽな万能感が生まれる。 空腹時に買い込むコンビニ弁当は 力量に見合わず…

ノートを破り捨ててしまう衝動性

魘夢も薄らいでゆく午前9時、起床。 彼女の誘いもあって近所のコーヒーショップで キャラメルフラペチーノを嗜む甘い火曜日。 時々感じる口渇感がじれったい。 隣の席には制服姿の学生らしき男の子。 消しゴムを使って修正する仕草。 僕には持っていないもの…

駄文は完璧主義への自傷

4度目のスヌーズで起床。 再入眠と覚醒の間を揺蕩う 目覚めの悪い午前8時。 空はグラデーションの無い雨模様。 朝食に昨日の夕食の残り物を食べる。 懐かしい味。 使い終えた小皿は置き去りにして 再びベッドに戻る。 そんな日々。 ショッピングモールからの…

夢の中でも踊れない子でした

夢現に見入る支離滅裂な映像は 一切の疑いも無しに流れてゆく。 その中での僕は殺戮者。 後ろめたさを抱きながらも 自白しない臆病さと狡猾な居直りは 現実の僕のそれと何ら変わりはしないのだろう。 明晰夢のような自由な世界でも 僕はきっと踊れない。 夢…

落日のうら寂しさ、見栄っ張り

大学時代の級友が結婚したらしい。 間接的に届く報せに知らないとは言えず 忸怩たる想いに駆られた見栄っ張りは その場で不自然に取り繕った。 結婚しようがしまいが 干渉の無い間柄ではあったのだけれど 「友達は多い方が良い」のだろう。 夜勤明けの朝。 …

地続きと積雪、そして雪解け

暖房で乾いた一室に仄明るい陽光が差し込む朝。 中途覚醒を繰り返した断続的な睡眠に 熟眠感は乏しく、後朝の睡魔は僕に縋り付く。 寝ぼけ眼で見つめたケータイは充電切れ。 時刻はまたもや不明。 「雪が積もってる」と聞き慣れた彼女のはしゃぐ声。 今年一…

アラームが下す判決

時刻も分からない暗がりの部屋で 中途覚醒か早朝覚醒か 下るアラームの判決。 早朝の恋慕。 急げと言わんばかりに鳴り響くスヌーズ音と 手放せない掛け布団。 甘ったるい蜂蜜に焦げたトーストの苦味。 アンビバレンス。 今日はいつもより遅めの出勤で 出勤ラ…