背伸びをしていた面影に届かないまま

 

 

 

夜勤終わりの高揚。

解放感が心地良いのは分かるが

多弁的な先輩の無駄口にはどうも辟易してしまう。

 

晴天に張り付いた残月の白々しさが

時々雲隠れをする。

不眠症の月。寝ぼけ眼でおやすみ。

 

アラームで起きる13時。

時間に追われる焦燥感も空回りばかりで

特に予定も無いのに惰性に鞭を打つ。

 

 

何となく5年前のツイッターアカウントを開いてみた。

更新も時間も止まったままのアカウント。

本で読んだ知識や言葉をひけらかすように

不格好な文字の羅列はやはり不細工で

背伸びをしていた面影に

忸怩たる思いで対峙する。

 

しかし不細工ながらも自分の気持ちを

自分の言葉で綴っている内容も多くあって

今より遙かに考えることがあったなとしみじみ思う。

 

いくつか交友関係も変化して

充実している気持ちにはなるけれど

一人で考え込んで見い出してきた

昔の自分と比して抱く劣等意識が

焦燥感を募らせる。

楽しいよ。楽しいけどさ。

 

思いは徐々に遡行していくのに

相反してどんどんと流れてゆく時間。

 

心地良い不幸の激情に揺れていたあの頃とは異なって

今はぽかんとした空洞化を感じる。

 

幸福は怠惰な停滞か。

盲目的な思い込みか。

 

改めて僕は過去の僕より幸福なのだろうか。

背伸びをしていた面影に僕は未だに届かないままで。